一筆書きしながら描き進めるデッサン法

いつもなら、骨格のみを、ヌードのマネキンのようにイマジネーションを使って描き起こし、その絵の上にもう一枚紙をのせ、骨格が透けて見える状態の図に洋服を着せるように、細かなしわやディテールを描き込むといった方法をしたり、骨格は色鉛筆で、その上から鉛筆で細部描きしたり、など、なんとかその瞬間ごとに何に気を配るべきかの意識が持てるようなスタイルのデッサンを試みていただくのですが、今回は、一筆書き(鉛筆をいちいち持ち上げないで、紙に常に触れた状態で描く)という制約を課した下描きをしてもらい、その後にいつものように細部を描き込むスタイルをやりました。

慣れないとやりにくいですが、慣れればすっすと手が動き、鉛筆を常に紙に触れたままにすることで、さっき描いたパートのボリュームの手の動かした距離感が消えないうちに別のパートを描くことで、相対的な比率を測量に頼らず、手の動きの感覚に意識することで感覚的に体で覚えていくやり方です。

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