今まで教室でさまざまなモチーフを描いてきてもらう中、常に、見たものの色を拾って、絵の具を混ぜて、塗りつけて再現した気になっているだけの表現が多く、物を見つめても空間の意識が乏しかったり、固定観念でその色をそのようにしか表現できないケースを見てきたので、少し創作の側面を入れた表現を取り入れて、描いた人が、こういうものがこんな色でした、と説明するもの(ある種写経のような態度)から、見た人がこういうことかな、と想像を膨らませる部分がある絵のアプローチ(色を拾うより、明暗の秩序があれば人はそのように見ることを逆算した)方法へ、なんとか一歩冒険をしてもらうためのエクササイズとして、テクスチャーのある色紙作りをしてもらい、それをどこへどのように使うかは考えず、無心に色遊びしながらテクスチャーをどうやれば面白く作れるかをメインにやって、さまざまなトーンの色紙を作った後で、その色紙を見ているうちに組み合わせるなか閃いた図、ネガとポジのインパクトをより狙った表現の作品作りをしてもらいました。(写生ではなく、イマジネーションで創作した絵作り)
その時のデモで作ったのがこれらです。


そして、今月はその経験から覚えたいくつかのテクスチャーを応用して、見たものを描く時にもこのアプローチをどこかにブレンドしてもらう、というのをやってもらってます。
こちらがそのデモで描いたもの。もっと大胆にあちこちに加えてみても良かったと思いますが、とりあえず一度なんらかの色を塗った壁、というのよりも、物に対しての時間と同じくらい背景やテーブル面に手を加えているのがわかると思います。

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